クライスラー“レターシリーズ”の誕生。C-300は当時最もパワフルなマシンでした。300馬力のV8HEMIRエンジンを搭載したC-300は、比類なきハンドリング性能と、グラマラスなフォルムでカーマニアを熱狂させたのです。
クライスラー“レターシリーズ”の2代目、300Bは卓越したパフォーマンスとスタイリングというC-300の伝統を継承しながら、他を圧倒するフォルムを纏って登場。クライスラー社の評価をさらに確固たるものにしました。
300Cはシリーズ中、最も劇的なスタイリングの変更を行ったモデルです。ジェット機タイプのアグレッシブなフィン、エッグクレート(卵籠)* スタイルのグリル。375馬力を発生する約6,400ccの大排気量エンジンによって、パワーもさらにアップしました。
*卵の容器のような格子状のフロントグリルのこと。
300Dは300Cの革新的なスタイリングを継承して登場しました。また、パワーステアリングや余裕あるストロークのリヤサスペンションなどの採用によって、より快適な走行性能と乗り心地を実現。当時、同クラスで最もハンドリングに優れ、スポーティなモデルと評されました。
300Eは1957年の300Cから始まった独自のボディ・デザインを受け継いだ最後のモデルです。また、車重を軽量化するため、従来までのHEMIRエンジンに代え、ウェッジ型燃焼室を持つ約6,800ccのV8エンジンを搭載。この新型エンジンによって加速性能がさらに向上しました。
300Fはビッグサイズ・カーのコーナリング性能をさらに向上させるために、先進のトーションバー付フロント・サスペンションを採用。また、振動を最小限に抑制するために、シングルユニット・ボディ構造も採用しました。
この年、300Gが前年の300Dからフルモデルチェンジして登場。ヘッドライト、テールランプ、グリルなど、すべてのデザインが一新されました。
300Hはレターシリーズのエレガンスやハイパフォーマンスを継承して登場しましたが、従来までのテールフィンは採用しませんでした。その斬新なスタイリングを当時の他社モデルがこぞって模倣しました。
300Jは多くのデザイン変更を行いました。グリルはレターシリーズの伝統を継承しながら、ラウンド・ホリゾナル形状のヘッドランプ、サーキュラー形状のテールランプを採用。レターシリーズの中で最もパワフルなモデルと評されました。
300Kは1963年の300Jとほぼ同様のモデルですが、レターシリーズにおける最高販売台数を記録しました。なお、テールライトは従来のラウンドタイプより角張ったものになり、スピードメーターの目盛りも150mphから120mphに変更されました。
300Lは1999年に300Mが登場するまで、1955年から始まった300レターシリーズの最終モデルとなりました。そのスタイリングは当時のチーフデザイナー、エルウッド・エンゲルが手がけた斬新なものでしたが、1つの時代の終焉も意味しました。
300Mはレターシリーズの輝かしい歴史に、クライスラーの新たなキャブフォワード・デザインを融合して誕生しました。300レターシリーズの伝統であるエレガンス、インテリアの快適性、ハイパフォーマンスなど、すべてが注ぎ込まれたのです。
洗練された個性と深いくつろぎ感に満たされた、まったく新しい次元の高性能セダン。 それがクライスラー・300C。パワフルなエンジンと究極のハンドリングテクノロジーが、季節と道を選ばない安定走行性を実現。 高性能を追求しながら燃費を向上させるなど、エアロダイナミクスに優れ、エキサイティングなボディシェイプをも実現しています。 豪華さ、そしてときめくような興奮すべてを満たすこともできるのです。贅沢な装備を持つゆったりした室内空間、 先進の安全装備と相まって、上質で快適な走りの時間をもたらします。クライスラー・300C、それは洗練されたセダンの新しいカタチ。